悲嘆・グリーフケア

大切な人を亡くした方へのEMDR

大切な人を亡くした時に私たちはショックをうけ、悲しみや怒り、後悔などさまざまな思いをするのではないでしょうか。一般には、ショック、否認、孤立、怒り、悲しみ、罪悪感、抑うつなどを経てだんだんと死を受け容れていくといわれています。


しかし、亡くなった方への強い思いが残り、頭から離れない状態が長く続き、自分自身の一部も死んでしまったように感じることや、友人と関わることや将来のことを考えることなどが難しくなる場合があります。


EMDRは長引く悲嘆(遷延性悲嘆症)にも効果があるといわれています。亡くなった方との思い出を想起し、言えなかったこと、してあげたかったこと、怒りや悲しみを表現し最後のお別れをするなどのお手伝いをします。

親しかった人を自死で亡くした事例では、EMDRのセッションのなかで故人とたくさんの対話をし、死んでしまった故人を責め、そして遺志を受け継ぎ、最後には故人が大事な存在であることを再発見することで亡くなったことを受け容れることができたと報告されています(市井,2008)。

【参考文献】

市井雅哉(2008)「EMDRによる複雑性悲嘆への援助」こころのりんしょうa・la・carte,第27巻第2号,233-239p,星和書店.